マンションの居室の床です。家具はまだ入っていません

新築マンションでフロアコーティングをするかどうかの決め方そのものは、戸建てと変わりません。住む年数や床材、生活の負荷、残り日数の4つを順番に見ていく方法は新築にフロアコーティングは必要かにまとめています。この記事では、その4つとは別に、マンションだからこそ先に確認しておきたいことだけを取り上げます。専有部の範囲、管理規約、床材の種類、そして入居までの日程の短さです。浴室やキッチンなど水まわりの判断は新築の水まわりコーティングは必要かで扱っています。

マンションで戸建てと何が違うか

いちばん大きな違いは、床は「専有部」であっても、内装工事に管理規約のルールが関わってくる点です。戸建てなら業者と施主だけで日程を決められますが、マンションは管理組合が定めた管理規約に、内装工事の届出や、工事できる曜日・時間帯が定められていることがあります。

もう1つの違いは床材です。マンションでは、上下階への音の伝わりを抑えるための遮音等級を持つフローリングや、コンクリートの床に直接貼る直貼りフローリング、シート状の床材が使われていることがあります。戸建てで多い無垢材や複合フローリングとは仕様が違うことがあり、下地の構造は見た目だけでは判別できません。

3つ目が日程です。新築マンションは、引き渡しから入居までの期間が戸建てより短く設定されていることが多く、引っ越しの手配やエアコンなどほかの設備の取り付けなど、床の工事以外にも日程を使う要素があります。

やらなくていい条件

次の条件がそろうなら、無理にコーティングを入れる必要はありません。

  • すでに傷や汚れに強い加工がされたシート系の床材で、その部屋の使用頻度が低い(来客用の洋室、納戸など)
  • 数年で住み替えや転勤の予定があり、床を長く使う前提がない
  • 引き渡しから入居までの日数が極端に短く、コーティング以外の作業ですでに埋まっている

マンションは専有面積が戸建てより限られる分、部屋ごとの使用頻度の差がはっきりしやすい住まいです。使う頻度が低い部屋まで一律に施工範囲へ入れる必要はありません。

やったほうがいい条件

逆に、次のような条件があるなら検討する価値があります。

  • リビング・ダイニングと廊下がひと続きで、家族の生活動線が集中している
  • 床材が無垢材や挽板など、表面の仕上げが削れると艶や色味の変化が目立ちやすい
  • ペットや小さなお子さんがいて、床の傷や滑りが気になる
  • 管理規約で工事できる曜日・時間帯が限られており、入居後にまとめて時間を取りにくい

最後の項目はマンションに特有の理由です。入居後は生活音への配慮から工事できる時間帯がさらに絞られることが多く、入居前にまとめて済ませておくほうが日程を組みやすくなります。

先に確認すること

マンションで契約前に確認しておきたいのは、管理規約・床材・日程の3つです。

管理規約

床の工事を含む内装工事について、管理規約に届出や申請の手続きが定められていることがあります。工事できる曜日・時間帯が定められている場合もあります。規約の内容は管理組合や管理会社ごとに違うため、一般的な決まりとして扱わず、手元の管理規約を確認してください。必要な届出があれば、引き渡し前後の早い段階で済ませておくと施工日程を組みやすくなります。

床材

遮音フローリング、直貼りフローリング、シート系の床材など、マンションには戸建てと違う仕様の床材が使われていることがあります。床材の種類によって施工をお断りすることはありません。現地での確認、または引き渡し書類の仕様と写真をもとに、その床に合った施工内容をご案内します。金額を比べる前に、実際の床を見たうえでの見積もりかどうかを確認しておくと、後になって内容が変わることが少なくなります。

日程

引き渡しから入居までの日数は、戸建てより短く設定されていることが多く、カーテンの採寸やエアコンの設置、鍵の受け取りなど他の予定と重なります。施工日をいつ入れるかという段取りは入居前と入居後のフロアコーティングで工程や費用の違いを、新築の入居前にやること全リストで入居前の全体の流れを扱っています。マンションは日程の余白が少ない分、鍵を受け取ったら早い段階で施工日を仮押さえしておくと選択肢が残ります。

室内の養生と換気

床の巾木沿いに養生テープを貼っています

当店では、次のような形で室内の作業を進めています。

  • 室内の壁際・巾木沿いにテープで養生し、塗料や溶剤が壁や建具に付かないようにする
  • 作業中は窓や換気扇を使って室内の空気を入れ替える。においが気になりやすい時間帯は、可能な範囲で在室を避けていただく

オプション会・販売会社経由で勧められた場合

新築マンションでは、販売会社が案内するオプション会でフロアコーティングを勧められることがあります。契約するかどうかを決める前に、比較しておきたい点は次のとおりです。

  • 施工する範囲が部屋ごとに明記されているか(全室か、リビングだけか)
  • 使う剤のグレードと、艶の出方や仕上がりの違いが説明されているか
  • 金額に含まれる工程(下地処理・洗浄など)が書かれているか
  • 入居後に別の業者へ依頼した場合との日程・費用の違いを比べられるか

どちらが良い・悪いという話ではなく、範囲と内容が数字や言葉で示されているかどうかが比べる材料になります。その場で決めなければならない提示であれば、いったん持ち帰って比較してから判断しても遅くありません。

よくある質問

マンションでも施工できない床材はありますか?

床材の種類を理由に施工をお断りすることはありません。遮音フローリングや直貼り、シート系の床材でも、現地または写真で状態を確認したうえで、その床に合った内容をご案内します。

管理規約の確認は誰がやればいいですか?

基本的には入居者側での確認になります。管理組合や管理会社から配布されている規約集に、工事の届出や作業できる時間帯が書かれていることがあります。内容は物件ごとに違うため、一般的な決まりとして扱わず、手元の書類で確認してください。

引き渡しから入居までの日数が短いのですが、間に合いますか?

施工そのものに必要な日数は戸建てと大きく変わりません。ただし、マンションは他の予定と日程が重なりやすいため、鍵を受け取った時点で早めに相談していただくと、選べる日程の幅が広がります。

入居後に頼むこともできますか?

できます。ただし家具を動かしながらの作業になります。入居前と入居後の違いは入居前と入居後のフロアコーティングに工程と費用の面からまとめています。

まとめ

マンションのフロアコーティングも、やるかどうかを決める基本の考え方は戸建てと同じです。そのうえで先に確認しておきたいのは、管理規約に工事の届出や制約が無いか、床材の種類にかかわらず現地で状態を確認できているか、そして引き渡しから入居までの日程です。作業中は溶剤を使うため、窓や換気扇での換気も忘れずに行います。部位ごとの内容と目安は単品ごとの価格表で確認できます。