施工後のフローリングです

先に結論です。ガラスとUVのフロアコーティングは、膜の硬化のさせ方が違います。ガラスは常温で自然に硬くなり、UVは紫外線を当てて硬化させます。この違いが、施工当日から使えるまでの時間、必要な機材、部分補修のしやすさ、艶の出方にそれぞれつながります。5種類をまとめて比べた話はフロアコーティングの種類と特徴にまとめているので、この記事はガラスとUVの2つに絞って、違いが選び方にどうつながるかを整理します。

硬化のさせ方が違います

ガラスコーティングは、塗ったあと空気中の水分と反応してゆっくり硬くなります。特別な機材を使わない、常温での自然硬化です。一方でUVコーティングは、塗ったあとに紫外線を当てて硬化させます。仕組みそのものが違うので、乾かし方を比べても意味がありません。

この違いが表れるのは、施工当日から床を使い始められるまでの時間です。UVは紫外線を当てた時点でほぼ硬化するため、短時間で使い始められるという説明が多く見られます。ガラスはそれより時間がかかるとされていますが、何時間で使えるか、何日待つかは業者によって示す数字が違います。入居や引っ越しの日程を先に決めている場合は、どちらの仕組みなのかをまず確認してください。

たとえば午前中に施工して午後には荷物を運び入れたい、というように日程が詰まっている場合は、短時間で使い始められる仕組みかどうかが選ぶ決め手になります。反対に、引き渡しまでにまだ日数があるなら、硬化にかかる時間の違いはそれほど大きな判断材料にはなりません。

施工の機材と、部分補修のしやすさ

UVコーティングは、紫外線を当てるための専用の照射機が必要です。塗って終わりではなく、照射という工程がもう一つ入ります。ガラスコーティングは、特殊な機材を使わないという説明が一般的です。専用の照射機を持たない業者はUVコーティングを扱えないため、対応できる業者の数がガラスより限られる場合があります。

あとから傷んだ場所だけ直したいときの補修についても、傾向が語られています。ガラスは部分的に塗り直しやすいという説明が多く、UVは範囲によって周囲との艶の差が目立ちやすく、補修が難しい場合があるとされています。ただしこれは業者によって説明が分かれる項目でもあり、逆の説明をしている業者も見つかります。将来の補修をどれだけ重視するかで、確認しておきたい項目です。

仕上がりの傾向|光沢と膜の厚み

施工後の床。戸口から見た角度です

艶の出方にも傾向の違いがあります。UVは艶が強く出やすく、ガラスは控えめな艶に仕上がる傾向がある、という説明が多く見られます。どちらが優れているという話ではなく、木目をはっきり見せたいか、艶やかな仕上がりを求めるかという好みの問題です。

膜の厚みについても、UVのほうが厚く、ガラスのほうが薄いという傾向が語られます。厚みが仕上がりの艶や質感に影響すると説明されることが多いものの、具体的な厚みの数値は業者によって出し方が違うため、この記事では数値までは書きません。実物のサンプルを見て、艶の強さを自分の目で確かめるのがいちばん確実です。

艶の見え方は、照明や日差しの当たり方でも変わります。昼の自然光と夜の照明では同じ床でも印象が違って見えるため、写真だけで判断せず、実際に生活する時間帯に近い光で確認すると、仕上がってから受ける印象の差を減らせます。

硬さと持ちの年数は、順位を付けません

ここは正直に書きます。UVとガラスのどちらが硬いかは、一概には言えません。硬さの数値を挙げている業者は多いのですが、何をどう測った数字なのか、測定条件まで書かれていることは少なく、数字自体もばらばらです。硬いほうを選べば安心、という単純な話にはなりません。

持ちの年数も同じです。同じ組み合わせを比べているはずなのに、業者によって挙げる年数の幅が大きく、どちらが長持ちするかも一致しません。床材、下地の状態、日当たり、その家での使い方によって結果が変わるため、年数だけを横並びにしても比べたことにはなりません。同じ種類の中でも、施工した業者や下地の処理によって結果は変わるため、他社の挙げる年数をそのまま自分の家に当てはめることもできません。

選び方の順番

ここまでの違いを踏まえると、決める順番はこうなります。

  • 入居や引っ越しまでの日数。日程がタイトなら、短時間で使い始められる仕組みかどうかを先に確認します
  • 艶の好み。木目を活かした控えめな艶がよいか、艶やかな仕上がりがよいか、実物のサンプルで確かめます
  • 将来の補修をどれだけ重視するか。部分的に直したい場面が想定できるなら、補修のしやすさを業者に確認します
  • 施工業者がどちらを扱っているか。同じ業者が両方を扱っているとは限らないため、選ぶ前に確認します

当店の床の施工はガラスコーティングです。厚膜・中膜・薄膜の3つから選び、UVコーティングは扱っていません。金額は素材と範囲で変わるため、この記事には書いていません。範囲を決めたうえで単品ごとの価格表を見ると、比べる前提がそろいます。

よくある質問

UVとガラス、結局どちらを選べばいいですか?

入居までの日数、艶の好み、将来の補修をどれだけ重視するかの3つで決めるのが早いです。日程がタイトなら短時間で使えるUV、控えめな艶や補修のしやすさを重視するならガラス、という考え方が一般的ですが、扱っている業者がどちらかに限られることも多いため、先に確認してください。

UVとガラス、どちらが硬いですか?

一概には言えません。業者によって挙げる数値がばらばらで、測定条件まで書かれていることが少ないためです。硬さの数字だけで選ぶのはおすすめしません。

施工当日にそのまま入居できますか?

UVは紫外線を当てて短時間で硬化するため、当日から使えるという説明が多く見られます。ガラスはそれより時間がかかりますが、何時間か何日かは業者によって示す数字が違うため、日程が決まっている場合は先に確認してください。

途中で種類を変更できますか?

既存の膜の状態によります。ガラスからUV、UVからガラスへの変更ができるかどうかは、下地の処理も含めて施工する業者に確認するのが確実です。当店ではUVコーティングを扱っていないため、UVからの変更についてはご案内できません。

当店ではどちらの施工をお願いできますか?

床の施工はガラスコーティングです。厚膜・中膜・薄膜の3つから、使い方に合わせて選びます。UVコーティングの施工は行っていません。

まとめ

ガラスとUVのフロアコーティングは、硬化のさせ方がまず違います。ガラスは常温で自然に硬くなり、UVは紫外線を当てて硬化させます。この違いが、施工当日から使えるまでの時間、機材、補修のしやすさ、艶の出方につながります。硬さと持ちの年数は業者によって説明が分かれるため、この記事では順位を付けません。入居までの日数、艶の好み、将来の補修、施工業者の扱いという順番で考えると、決めやすくなります。どちらが優れているかではなく、どちらの性質がその家の使い方に合うかで選んでください。